2乗の計算を素早く行う方法

今回は数学のテーマです。

中学になると途端に使い始める2乗3乗・・・という「累乗」の使い方。
6の二乗、8の二乗のように、1ケタなどであればすぐに、36、64・・と思いつくかと思いますが、
163の二乗と言われたときに、えっ・・と止まってしまうことでしょう。
そこで今回は、大きな数の二乗でも素早く求められる方法を紹介します。


その方法を紹介!

まずは、その方法からご紹介します。
ここでは、「37の二乗」を求めてみようと思います。

 まず、37の二乗を、37×37という風に置き換えて考え始めましょう。
 37を、計算しやすい数に「スライド」します。
 「スライド」は、ここでは「一方の数に1足して、もう一方の数を1引く動作」を指すことにします。

  37×37 → 38×36 → 39×35 → 40×34
 
 この場合は、3回スライドした ということにしましょう。

そしたら、スライドさせた式(40×34)を計算します。
 40×34は、1360となります。

 そして、40×34の(1360)に、スライドした回数の二乗を足します。
 今回は3回スライドさせたので 3^2で9。したがって、1360に9を足します。
 
するとでた数字は1369。では、実際に37×37で計算してみてください。
ぴったり一致していますよね?

他の数字でもやってみましょう。では、もっと大きな数「62」でやりましょう。

 1. 62×62 → 60×64 (2回スライドした)
 2. 60×64=3840
 3. 3840+2^2=3840+4=3844

ちゃんと、計算できてますよね?

なぜこうなるのか。

 なぜこんな方法で求められるのか、乗法公式の「和と差の積」を使って説明します。

ある数 x の二乗を求めることにします。
そして、まずはa回スライドさせて、式を作ってみます。

 (x+a)(x-a)  x=37の場合 (37+a)(37-a)

そして、これを展開します。

 x2-a2   x=37の場合、372-a2

これでは、ある数 x の二乗から、スライドさせた数の二乗を引いた数になってしまうので、
スライドさせた数 a の二乗を足してあげて、-aの二乗を消します。

 x2-a2+a2 = x2  x=37の場合、372-a2+a2 = 372

これが、今回の方法の招待でした。

補足

今回の方法では、以下のような掛け算の方法を分かっていないと、逆に難しくなる可能性もあります。
「ゆとり教育」前には小学校の教科書などでも載っていた計算方法ですが、一応こちらに記しておきます。

例えば、40×68など、どちらかの数の1の位に「0」がつくとき、4×68と計算して、答えに「0」をくっつける方法ができます。
 (4×68=272 → 272 と 0 → 2720)


他にもこのような方法ができます。